野球賭博に付随する日本の報道から感じるのだが,朝青龍に品格を求める資格はあったのだろうか。

 まあタイトルで言いたいことは全てなのだが。


 やんちゃなモンゴル人力士は盛大に叩きいじめまくり,法的に遙かに悪質なことでも日本人力士の所業であるなら軽い処分でほとぼりが冷めるのを待ち,水に流そうというこのメンタリティ。


 日本は,合理的に考えるとどうやっても腑に落ちない「おらがルール」が幅をきかせることが多い社会だという良い見本なのかもしれない。




 ここから大きく話題が変わってしまうが,大切なことだと思うので記しておきたい。


 最近,数学を選択科目にすべき(代数や微積は日常に生きない・役に立つ機会がないという理由から)という話を身近な人がしていて絶句したのだが,日本はただでさえ,権力者の胸三寸で同じ言葉の指す意味がコロコロ変わる事が多いのに,これ以上数学的な見識の分からないバカを権力の座に座れるインセンティブを高めてどうしようと言うのか。


 個人的には,大学受験は(特に法学部・経済学部は)数Ⅲ必修だろJKという気持ちで一杯だ。(愚痴です。)

民主党を考える

 大前提として,日本の人口は減り,高齢者は増える。これまでのような放漫な財政をしていたらそれが大増税ハイパーインフレに繋がるおそれがある。


 それを避けるためには,財政を引き締めるか,税収を上げなければならない。短期的には国債で対応できてもそれは持続的ではない。


 民主党は,特別会計をゼロベースで見直し天下りを根絶するとマニフェストに載せている。僕が期待したのはほとんどここだけだった。しかしこの1年で,それは実現していない。


 つくづく思うのは,全てを何とかしようと言うのは不可能なのだ。しかし,物事にはポイントというものがあって,そこを突くことで良い流れを作り出すきっかけに出来るのだと思う。


 僕が民主党に期待することは特別会計から数十兆円規模のお金を巻き上げてくることだ。それが期待することの8割だ。


 あとの2割は,労基法というか,働く人間の最低限の福利を実現する環境を作り上げることだ。それには,守らない企業へのペナルティと公的なサービスの拡充が必要だ。


 ただし,それが働くものが損し,さぼるものが得をするソ連のようなしくみに変えていくのであれば,支持はしないだろう。


 パイが小さくなる以上,企業は給料を無尽蔵に上げていくことは出来ないし,正規の年功給を保持するために新規を抑制し非正規を増やしているのが現在の状況でもあるのだから。そしてそれを撤廃すれば倒産する企業は増え,日経平均は下がり,税収も減り,経済はさらに悪化するだろう。


 民主党は組合が支持母体だ。組合は大まかな意味では,正規の労働者の権利しか守ろうとはしない。だから組合の意見が通りすぎると,企業と非正規の人が疲弊し,全体にとってプラスにはならなくなってしまう。だが一方で,働くものの権利を真剣に考えてくれるところも組合しかない。組合も苦しい。


 日本の労働者はいざなみ景気で企業に貸しを作ったと考えていると思う。企業は不良債権を何とか返済し,再び体力をつける素地を得た。だから,今度は労働者が報われる社会になって欲しいのだ。


 恩恵もあったのだろうが,ここまでもバブルの後遺症は大きい。

僕が民主党に期待していたことまとめ(前半)

 鳩山総理が辞任して菅新総理が政権に就いた。


 節目であるこの時期にこれまでの政治を振り返っておきたい。対象は小泉・安倍・福田・麻生の9年間+鳩山政権である。


 バブルが崩壊するまで日本は世界の中でも希有な成長を遂げた国であり,概ね国民も満足していたと思われる。バブル崩壊後は自民党にその状況を変えていく力がないことが明るみなっていったが,小泉が過去の自民党を改革していくと宣言したために,一度自民党に託そうという気持ちになった。だから,まず小泉政権の行ったことを起点に,どのように自民党政治に失望し,鳩山政権に期待し,何を裏切られたのかを記しておこうと思う。


 小泉政権の実績の主なものは,竹中大臣の日誌に詳しい。郵政民営化,りそな救済(不良債権処理)の2つだ。どちらも評価できることだと思う。


 郵政については分からないことも多々あるが,ゆうちょ銀行の預金が日本の国債と放漫財政の一翼を担っている要素であることに違いはない。
結果論だが,このような大きな資金を海外の成長分野に投資できていれば,大きなリターンを得,財政改善にも寄与したはずである。

 であるから,この点について鳩山政権が超少数派の国民新党と連立し歯車を逆回しにしたことは私の中では不合理であり,大きなマイナスイメージだ。


 次に安倍政権だ。安倍政権の実績の主なものは大きく3つと捉えている。社保庁解体,NSCや対北朝鮮強硬外交や教育基本法改正や防衛庁昇格など,公務員制度改革の準備である。


 社保庁解体はそれが良かったのかどうかはややこしすぎて私には判断がつかなかった。公務員制度改革は,改革すべきところがずれている印象を受けた。僕は公的に必要な仕事も数多くあると思う。もちろん必要ない仕事もある。だから仕事を組み替えるような改革をしてほしかった。意味のない屁理屈で出来ている仕事,特別会計の無駄にこそ切り込んで欲しかった。
 何より教育基本法改正の際に感じた,他国を相対的に蔑むことで自分たちのプライドを保ち,日本の課題を愛国心のようなもので克服できるかのようなスタンスと,それにこだわる姿勢にはかなり強い違和感を感じた。


 確かに鳩山政権崩壊のきっかけの一つである普天間問題の本質の一因に,自国の防衛をアメリカに依存し,アメリカにものを言えない体質は大きいと思う。日本は平和ぼけしており,スパイ天国になっているとするならばそれも気持ちの良いことではない。軍事については分からないことも数多いが,それでも過去の戦争を振り返るときに,極端に自虐的な歴史観もとりたくない一方で,全く悪くないというような極端な歴史観にも与したくはない。軍事政策は平和とアメリカに頼り切る姿勢からの脱却を目指しリアリストとしてクールかつドライに進めてもらいたい。


 次に福田内閣道路特定財源一般財源化,消費者庁創設。特にコメントはない。強いて言えば,ぱっとしないというところか。

なぜ朝青龍引退が衝撃なのか

衝撃であることは間違いない。だが,なぜ人々は衝撃を受けるのか一度冷静になって考えることが大切だと思う。


横綱の引退だから。不祥事を起こした責任を取っての引退だから。それ「だけ」ならここまで物議を醸すことはない。


朝青龍はその振る舞いを,良く思わない人々から叩き続けられてきた。横綱には強さと共に品格が備わっていなければならない。朝青龍は品格が足りない,と。


それじゃ,品格とは何なのか。具体的にそれを朝青龍に示した人はいるのか。メディアに上がってくる情報を見る限りでは,いないのだ。


NHKの番組 追跡!AtoZ朝青龍衝撃の引退表明」を視聴した。そこではやくみつる氏,元横綱北の富士勝昭氏が朝青龍の振る舞いを責めていたが,どちらのかたも「品格」について,「品格」とは何を指すのかを明確に説明することは出来ていなかった。朝青龍は心のよりどころであった元床山,日名端隆寿さんにも「品格」って何ですかとかなりしつこく(自分が納得できる理屈を)教えを請うていたらしい。


日名端さんは「みんながだめだと言うことはやってはいかん」と答えたらしい。「品格」とは何なのか,それに明確に答えることはできないと言っていた。分からないと。
やく氏も,北の富士氏も同じである。


つまりこういう事になる。横綱には品格がいる。しかしその品格とは何なのかは分からない。だから,みんながやってはいかんということはやってはいけない。(空気を読め)


結論:空気を読め


これで朝青龍は納得できるのか。
日本人だって納得の出来ない人はいるというのに。
ある世論調査では,朝青龍の引退を仕方がないと答えている人は約
8割だそうだ。2割の人がそうは思っていない。


結果,朝青龍は「鬼」を目指した。ヒールになった。憎らしいくらい強くなることを目指した。そしてそのかっこよさを支持したファンもいた。優等生の白鳳との対照が大相撲を盛り上げた。


品格とは何か,朝青龍が納得するような答えがあれば,朝青龍は違う朝青龍になっていたのではないだろうか。

経済成長の基礎は人なのでは

経済成長の基礎は需要側にあるか供給側にあるかMunchener Brucke
http://d.hatena.ne.jp/kechack/20091216/p1

goodentry。興味深く読ませていただいた。



素朴な疑問なのだが,北欧型というか,介護福祉・教育を充実させる政策,その分野で公的な補助や直接雇用を増やす方向性は供給Bの亜流という感じなのだろうか。
そもそもここには潜在的な需要が潜んでいるにも関わらず,政策上の優先順位が低いために十分に喚起されていないように感じている。
私は,これまで道路などで生活を保障されていた地方生活者層をこれらのヒューマンサービスへシフトさせつつ一定の雇用を保障し国民の安心感を高め,(それが経済成長へ+の効果をもたらすかについては疑問は残りますが)民間の事業開発力を高めていくことがベターだと思う。



菅副総理の金給付や,竹中教授のトリクルダウン云々の主張は,あくまで単に金が良く回るためにどうするかという話であり,人々の満足感や幸せにどんな関わりがあるのかまるで見えてこない。



マイケルムーアではないが,人の上に金があるようで,人間の幸せを政治が論じられていない(論じる気がない)ことがさみしい。

事業仕分けから国家戦略(予算の組み替え)へ

 事業仕分けでは,その情報の透明さと,約60年のしがらみだらけの国政からのチェンジに国民の関心が集まり,行政の中身に対する関心がかつてないほどに高まっていると思う。


 しかしこのような手法で予算を捻出できる量が数兆円のオーダーであることも徐々に明らかになりつつある。これは,1回の補正予算で吹っ飛ぶ程度の金額であろうし,また景気が後退する中で下がる税収額の方が振れが大きく,政府としてこれまでの路線を継続することはほぼ不可能であるということを突きつけられている。


 企業の収益が落ち,人口が減り,労働人口が減っていくにもかかわらず若者が職にあぶれ,食うのにも困るような状況。それでいて,若者は老人の生活も支えなければならず,2.7人で老人1人を支えている。そして円高とデフレ。問題を先送りしてきたツケが,怒濤のように押し寄せている気さえする。


 正直,私は今後日本が良くなっていくなどと言う絵空事は信じる気はないし,その様な現実逃避はしたくはない。


 八ッ場ダム1つだけで,その抵抗たるや凄まじいものがあったが,私は民主党の方針が大筋で間違っているとは思えない。反対をした知事側の方が,あくまで自分たちの立ち位置を被害者側に置き,為政者としての当事者意識はほとんど感じられなかった。


 地方は三位一体改革で自分たちを切り捨てられた被害者だったと言っているが,私はとんでもないと思う。これからは国も地方も明らかに財源が不足してくる。いままでと同じ予算の使い方が出来ると考えていることが,すでに日本は豊かな国ではないという認識が足りない。大阪を除き,コストカットや事業の見直しをしている自治体はほとんどと言っていいほど聞こえてこない。そういった意味で自治体の努力は,まだ甘い。


 予算の組み替えはその国をどう運営していくかであるから,哲学が必要である。イデオロギーも影響すると思うから,唯一の正解はないと思うが,私個人が,予算をどう組み替えていって欲しいかを記したい。


 充実させて欲しいこと
  ・行政刷新会議の強化
  ・公正取引委員会の強化
  ・株式市場の不正摘発強化
  ・子育てと仕事の両立に関する(金銭面ではない)環境面でのサポート
  ・司法に関するハードルの高さの解消(泣き寝入りの減少)
  ・公務員制度改革(理系出身者の処遇向上,外交官見直しかつ充実)
  ・労基署や雇用に関するサービス強化
  ・地方メディア
  ・地方の権限(予算低下を受け入れやりくりする責任能力
  ・介護や公教育に関する人的配置の充実(雇用対策にもなる)
  ・NPO育成
  ・寄付行動への税制上の優遇


 大幅に縮小して欲しいこと
  ・公共事業
  ・防衛(身の丈にあったものに)
  ・ODA
  ・食育
  ・原子力
  ・農林水産行政(環境省経済産業省へ吸収)
  ・地震予知


 サービス低下を受け入れるべきもの
  ・年金(理念を踏襲しても人口比構成上北欧レベルは厳しい)
  ・医療


ざっと考えたところ,このあたりである。自分の考えとシンクロする部分が多い政治家を支持していきたい。